無駄な筋肉の無いスラリと長い足。
その肢体は毛先までも常に手入れが成され、艶やかに黒光りしている。
お尻には卵の入った箱をつけており、その箱はアタッシュケースの様になっていて、卵はキチンと整列されている。
中学の時、ニュートン(だっけ?)っていう赤い色の科学誌で見開き2ページA3サイズで写真付きの特集をやっていたのを覚えている。
その説明文はまるで「無駄がなく、非常に優れた生き物」と賛美しているかの様な内容だった。
まぁ、完成されすぎていて生きる化石だしなアイツ・・・環境適応能力高いし
えぇ。そうですよ。
黒い悪魔の一文だけでわかると思いますが、G. ゴキブリです。
奴が今、たった今さっき視界の隅に映ったのです。
そこで私はゴキジェットを片手に、背後から忍び寄り、
一定の間隔を開けて噴射しました。
その一撃を受けたゴキブリは暴れ、素早く廊下へ逃げ込んでいきました。
私は一度体制を整え、追撃しようと廊下へ出ました。
廊下をゆっくりと進んでいきます。
「ガサガサガサガサ」と、暴れる音だけが耳に入りますが、姿が見えません。
廊下の中ほど迄来た所、不意に左後方より、奴が飛び出てきました!
左の耳朶から左頬へ、そのまま目の前を横切り、右側の壁に奴は張り付きました。
無警戒の死角から、羽ばたきの羽音と風圧が皮膚に触れるほどの近距離を飛びぬけて・・・・
ほんっっっっっとーーーに、びっくりした・・・・・・・・・・
自分でも聞いた事のない震えた声を出した
喉から漏れ出る様に『ぅぉわわわわわわ・・・・』と、
そして体の内側から外側まで震えつつ後ずさりした・・・
ヤバかった・・・・
スゲーヤバかった・・・・
トドメを刺す暇なんてなかった
後ずさった後ダッシュで逃げた
寿命縮んだわ・・・・確実に・・・・
後で確認したら消えていた・・・・・こえーよぅ
しかし、顔に張り付かれなくて良かった・・・
本当に良かった・・・・・
ほんっっっとうに良かった・・・・・
あぁ・・・嫌な季節だ・・・・・・・
0 件のコメント:
コメントを投稿